don't trust me
you know i am a lier
you know i love you
you know
that i will do anything to save my preciouses.










Who'd forget the sun.






どうか自分を信じないで欲しい。
驚いて顔を上げると、そう言った彼の顔はいつも通りで、はそれだから聞かない振りをした。
そばに佇んだ書生は一度その双眸を学帽の下へ。
それを見ない女学生はその双眸を絶望のふちへ。
カラスが鳴いている
ああ、なんて馬鹿らしい。


「やらなければ、いけないんだ」

「"帝都を守るために"?」

「……それが責務だ。」


ライドウは真っ直ぐにを見つめる。
彼が四苦八苦してやっと掴んだ超力兵団の実態を
が知らないわけではない。
しかしそれでも、納得などいかないのはあまりに残酷だろうか。
帝都百万の民より、たかが書生一人を優先するなど
愛は人を狂わせるな、とは自嘲気味に笑った。


「そうね。そうだわ」

「…」

「あなたが帝都を救うは道理、ですからね」

「……、」


それ以外はすべて
触れば消える泡のようなもの。


「十四代目葛葉ライドウ」

「…、」

「この愛もまた、あなたを強くする為にあるようなもの。本質など、どうだっていい」

「それは違う」


ライドウがの腕を掴む。
無口な彼は意外にガサツだ。
悪魔が我侭を言えばそのきつい双眸と低い声で思い切り叱るし
悪魔が寝て道を塞いでいれば殴って退かすし
人でさえ 説得不能と判ればその手段には容赦ない。
こんな男に愛だの何だのとは最初から無駄だったのやも。


「…生きて、帰りたいとは思うよ」

「え」

「……だからきちんと聞いて理解して欲しい」


ライドウが静かに告げた、その本音なのか芝居なのか判らない言葉に
は小さく目を瞠る。
腕を掴む力が強い。
芝居ではない。彼は芝居など打てるほど、器用には出来ていない。


「超力兵団計画はとにかく巨大な計画だ。…だけど俺は行く。行かなければ、ではなく」


行きたいんだ。

あなたの命を守るために、あなたの世界を守るために

それが、自分の仕事。帝都を守るという事。
ライドウがやんわりと口元を緩める
は小さく唇をかんだ
やっぱり、愛おしい


「でも俺が無事に帰ってくると信じないでいて欲しい」

「…そこよ」

「約束は出来ない。……したらは無駄だって判ってても死ぬまで待ち続けそうだし」

「帰って来たいなら 帰ってくるって断言ぐらい、して」

「いや。…それでもやっぱり、帰ってきたい」


が不服気にライドウを睨みあげると
ライドウは困ったように薄く笑んで腰を屈めた
そうして一瞬の後は伏せた目を開けて
眩しい世界に目を細める。
こんな路地裏でも見捨てることなく陽は注ぐ
音という音もない世界で
はライドウの胸元を柔らかに押し返す
その手はどうしても彼から離れられないまま
二人を傍観する民家の白い塀が言葉を吸い込んだ
愛は語るものではないと
目に映るすべては静かに佇む











例え何が起ころうと、愛した事実は変わらない
(i know, i know. you love me...and i will never lost you in my life)
072306